飯山下水内の8区と9区にクロスカントリー選手2人が初出場した。過疎化で選手が集まらない中、2人は自分たちの力で地元を盛り上げようと参加。両区間でわずかの遅れから繰り上げスタートとなり、たすきはつながらなかった。ただ、2人をはじめ、チームを支えた選手たちに周囲や地元の応援団は温かいまなざしを贈った。
出場したのは8区が山室忠選手(27)、9区が斉藤亮選手(28)。斉藤選手はスキー選手として一線を退いたのを機に「畑違いでも何かを一生懸命やることを子どもたちに伝えたい」と参加。山室選手は合宿を控えながらも「故郷への恩返しの気持ちを込めて走りたい」と出場を決めた。
この日山室選手は「後半の上り坂を考えて走った」が、中継点目前で繰り上げに。黄色いたすきを掛けた斉藤選手が走りだした。中継点で山室選手はひざに手を当ててうつむきながら「スタートするところが見えた。悔しい」。ただ栗林肇監督(40)は「頼もしい存在」と健闘をたたえた。
9区はひたすら上り坂。斉藤選手は途中、苦しそうにサングラスを取って汗をぬぐいながらも走りきった。本来のたすきではないが、「待っている次の人がいる」との思いをぶつけた。
今年から主将を務めた1区の服部正秋選手(28)も現役のクロスカントリー選手。この日は、勤務先の児童養護施設「飯山学園」の職員や子どもが駆け付け、手作りの応援幕を掲げて声援を送った。
チーム事務局の小嶋英治さん(34)は「3人とも良くやってくれた。結果よりも走ったことに意義がある」。服部選手の影響で陸上部に入った飯山第一中学校2年の小林輝君(14)は「いつか県縦断駅伝に選ばれる選手になりたい」と話していた。
(提供:信濃毎日新聞)




















