岡谷市湊の元公務員、山岡弘道さん(65)が、日々の思いを詠んだ歌集「碧(あお)き湖」(ホサナ舎)を出版した。地域が土石流被害に遭い、自身も避難生活を余儀なくされた2006年7月豪雨災害での短歌も数多く収録。自然の脅威や避難生活のつらさ、ボランティアへの感謝などを歌っている。
豪雨災害で山岡さんは親せきの所有する市内の空き家に3日間避難。その傍ら、約3週間、カノラホールや市役所に設けられた災害救援ボランティアセンターで運営を手伝った。全国から訪れたボランティアをねぎらい、泥だらけの長靴を洗うなど「何でもやった」と振り返る。
歌集は06-07年に詠んだ419首を収録。春夏秋冬の季節に加え「豪雨災害」の章も立て、39首を収めた。04年の新潟県中越地震で被害に遭った青年たちが、あのときはありがとう-と来てくれたのを見て感謝の気持ちを表した「中越の地震の際の礼を言ふボランティアの顔頼もしく見ゆ」もその1つ。元気よく復旧現場に向かい、へとへとになって帰ってくるボランティアへのいたわりを込めた「肩高く担ぎて往(い)けるスコップを地面に曳(ひ)きてボランティア戻りぬ」という作品もある。
一方、避難先で詠んだ「帰りたしああ帰りたしわが家に励まし合ひて2日目の夜」も収録し、当時の不安な心の内を明かしている。
6年ほど前に短歌を始め、「碧き湖」は第2歌集。「私は大きな被害はなかったけれど、身近に大惨事が起き、私も陰でかかわった。その思いを整理して残したかった」と山岡さん。今後は「余裕を持って詠んでいきたい」と笑顔を見せていた。A5判、197ページ。問い合わせは山岡さん(電話22・7855)へ。
(提供:信濃毎日新聞)





















