いわゆる「隣組」に未加入の世帯や事業所を巻き込み、災害時の助け合い組織づくりを進める南箕輪村南殿区の自主防災会が、村内外の注目を集めている。15日も茅野市から視察団が訪れた。2006年7月の豪雨災害で地区の約60人が避難したが、隣組未加入世帯の避難状況をつかむのに手間取った経験から独自の工夫を重ねた。災害から2年、助け合いの基盤は整ったが、豪雨の記憶が薄れる中で活動をどう充実させていくか、役員は課題も感じている。
南殿区自主防災会は2004年に区主導で設立。当初は隣組未加入者へ参加を呼び掛けていなかった。だが、上伊那地方への企業進出などで転入者が増えていることもあり、昨年4月に組織を見直した。区内を15地域に分け、それぞれに班を設置。隣組加入の有無を問わず、自主防災会未加入者には、役員が自宅を訪問して班への参加を促した。その結果、防災会加入率は96・8%に。アパート居住者を含めた区内の387戸・事業所のほとんどが加入した。
南殿区長で自主防災会副会長の唐木達さん(66)は「身構える人もいたが、豪雨の思い出から切り出すと話がスムーズに進んだ」と振り返る。
班ごとにお年寄りや子どもの数を把握し、災害時は声を掛け合って所定の場所に避難する体制もつくった。
こうした取り組みが関心を集め、唐木さんは同会を代表して県社協、伊那市や同村田畑区で、組織づくりのこつなどを紹介してきた。15日は茅野市豊平地区社会福祉協議会の役員ら23人が、同村大芝の在宅介護支援・ショートステイセンターを訪れ唐木さんの話を聞いた。
唐木さんはこの日、経緯などを説明、「形はできたが、いざというときに動ける組織でないと意味がない」と課題を挙げた。水害が再び起きた際、まだ避難していない住民の居場所を把握したり、援助したりできるのか―。
「年2回の実施を目標に、助け合い組織で防災訓練を繰り返したい」と唐木さん。「普段、災害への危険を身近に感じることがない分、防災訓練などを通じて住民に危機感を訴えるしかない」と言った。
(提供:信濃毎日新聞)




















