微生物利用のバイオトイレを製造販売する大央電設工業(茅野市)が、尿を分離して回収し、肥料となる成分を取り出すことなどで水に浄化する新型バイオトイレの製造に乗りだす。従来のバイオトイレは、一定量を超える尿を廃棄する必要があったが、そうした弱点を克服。町田喜義社長は「設置場所を選ばない、より環境に優しいトイレになる」としている。来年3月の発売を目指す。
同社のバイオトイレは、土中に生息するバチルス菌の細菌を含ませた菌床で、し尿を分解する仕組み。2001年の発売以来、霧ケ峰や八ケ岳の山荘など、全国100カ所以上に設置されている。
ただ、従来型は尿が一定量を超えた場合、水分過多となって菌床が機能しなくなる。このため、尿を回収して廃棄するか、希釈して液肥として利用していた。
新型のバイオトイレは、同社が既に開発した特殊な便器で尿を便と分離して回収。一定量を超えた尿は、連結されたタンクに流す。タンクに集めた尿は、触媒となるマグネシウムの働きで、肥料となる窒素やリン分を取り出し、粉末状にする。粉末は、希釈すればそのまま液肥として使うことができる。
成分が取り出された尿は、アンモニアを気化することなどで水に浄化され、外に流しても環境に影響は及ぼさない。尿から肥料となる成分を分離する装置の基本技術は、京都大の松井三郎名誉教授らが、独立行政法人「科学技術振興機構」の支援で開発し、同機構が同社に製品化を委託した。
トイレ内の照明や、肥料成分を分離する各種装置の駆動に使う電力は、トイレの屋根に取り付けた太陽電池と風力発電装置で賄う。
同社は、ライフラインが止まった災害時にも活用できるとして、自治体などに販売(価格は未定)する予定だ。
(提供:信濃毎日新聞)




















