信大工学部(長野市)建築学科の土本俊和教授の研究室が26日、須坂市穀町に江戸時代末期に建てられた水車小屋「山崎の水車屋(くるまや)」の調査を始めた。須坂に残る蔵や町並みを教材に活用する市の「蔵の町並みキャンパス」事業の一環。かつて市内に100基近くあり、穀物加工や明治時代に栄えた製糸業の動力源にもなった水車を記録し、産業遺産として残したい方針だ。
須坂では傾斜のある地形を生かし、明治30年代には川筋の至る所に水車があったという。現在、小屋はわずかしか残っていないが、昭和20年代まで精米や製粉に活躍した「山崎の水車屋」は、水車が取り外されている以外、規模が大きく、内部の保存状態も良いことから調査対象になった。
この日は、土本教授や学生ら10数人が、所有者の荒井憲一さん(59)の案内で、木造麦殻ぶき約150平方メートルの小屋の内部構造や水を引き込んだ水路跡を実測調査した。5馬力ほどの動力だったという水車が置かれていた場所や、回転力を伝える歯車、製粉に使った臼やきねを丁寧に調べていた。
土本教授は「昔の姿を良く伝える状態で残っている。複雑な構造だが、須坂の近代化遺産として復元してほしい」とし、調査を続け復元図を作製する。同行した井上忠恵副市長は「調査の結果を見て所有者の意向も確認しながら、より良い形でまちづくりに生かしたい」と話した。
(提供:信濃毎日新聞)





















