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topics キノコ簡易栽培法を開発 県林業総合センターなど

(2008年5月26日)
県林業総合センターなどが開発した簡易栽培法で、原木から育ったクリタケ。原木の溝に割りばしが埋め込んである=2006年10月、佐久市(県林業センター提供)

県林業総合センターなどが開発した簡易栽培法で、原木から育ったクリタケ。原木の溝に割りばしが埋め込んである=2006年10月、佐久市(県林業センター提供)

 県林業総合センター(塩尻市)などは、割りばしやつまようじを利用したキノコの簡易栽培法を開発した。クリタケによる試験では、植菌後2年間の収穫量が通常の原木栽培の5倍以上になった。従来法に比べ作業工程も簡便で、センターは「栽培の省力化だけでなく一般の人にも栽培のすそ野を広げられる。将来的に荒廃した里山の活性化にも道を開く」と期待している。

 林業総合センターが農林水産省の研究予算を得て、身近なリサイクル品の活用も念頭に開発。センターと、栽培したクリタケの安全性を確認した全農県本部の研究機関の県農村工業研究所(須坂市)は3月に共同で栽培法の特許を出願した。

 通常、クリタケの原木栽培は、山から切り出した原木にドリルで穴をあけて長さ1センチほどのブナ製種菌を埋め込む(植菌)。雑菌が入らないように原木にろうを塗り、原木を山へ戻して土中に埋めて栽培する。これに対し簡易栽培法は、林の中の切り株や原木にチェーンソーで溝を付け、菌を付着させた割りばしやつまようじを差し込む。木を移動させるなどの作業はしない。

 センターによると、従来の栽培では、植菌の翌年はクリタケは出ず、翌々年になって生え、数年間にわたって収穫できる。一方、簡易栽培法では植菌の翌年にクリタケが発生。原木に土や落ち葉を掛けたところ収穫量も増えた。植菌後2年間の収穫量だけをみると、従来法が原木1本当たり65・4グラムだったのに対し、簡易栽培法では約5・5倍の360・5グラムにもなった。

 県信州の木振興課によると、シイタケの原木と菌床栽培を合わせた県内の生産者数は、2002年は386世帯だったが、07年は260世帯。ナメコも、02年の268世帯が、07年には154世帯に減った。廉価な輸入品や生産者の高齢化が影響している。

 センター特産部の増野和彦・主任研究員は「簡易栽培法は原木を運ぶなどの重労働が軽くなる。高齢の生産者でも栽培できるし、多くの人が気軽に栽培を楽しめるようになるかもしれない」としている。センターは本年度、この簡易栽培法をナメコやヒラタケでも試す計画だ。

(提供:信濃毎日新聞)

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