佐久市岩村田の陶芸家で、「ギャラリー麦の家」(小諸市南ケ原)を営む及川尚子さんが、画文集「麦の唄(うた)が聞こえる」を自費出版した。「大切なのは受けとめる心」など日常生活で感じたことを筆で書き、その時の場面などを日本画で描いた45組を収録。素朴な言葉と絵は「元気がもらえる」と好評だ。
「すいとり紙になれたらいいのにね」は、知人女性が大学生の長男を突然失ったことを知った時の作品。自分が女性のつらさや悲しみを吸い取れたらいいのに-との思いを言葉にし、インクがにじんだ紙と万年筆を描いた。
「リラックスは時には大切な心の栄養補給だよ」は、飼い猫が自宅のストーブの前であおむけに寝転がっていたのを見て、言葉と絵にした。仕事で忙しく動き回っていたが、休めば新たな意欲と元気がわく-とのメッセージを込めた。
作品の一部は昨秋、同市の佐久総合病院ロビーで展示。備え付けノートには「絵も文章も心に深く伝わる」(39歳)、「元気が出ました。ありがとう」(56歳)などの書き込みがあった。
及川さんが言葉と絵をかき始めたのは1年半前。年2回開いていた陶器などの作品展を打ち切ると宣言したら、仲間や友人に反対され諭された。思い上がっていた、と反省。感謝の気持ちや日々感じたことを表現しようと考え、結果的に心安らぐ作品が生まれた。「一つでも、うんうんとうなずいて共感してもらえればいい」と話している。
A5判、116ページ。1000部作った。1部1500円。問い合わせは麦の家(電話0267・25・2883)へ。
(提供:信濃毎日新聞)





















