私の読書原体験は太宰治でした。十代前半という多感期に太宰を読みあさったこと、良くも悪くもその後の人生にすごく影響を及ぼしています(笑)。
村上春樹の『ノルウェイの森』もその装丁の美しさにひかれて中学時代に読みまして、しばらくぼおっとしてましたっけ。
十代にどんな本と出会うか、とっても大事な邂逅(かいこう)だったのだなあ。
●大原さんちの2才児をあまくみてました
大原 由軌子 著
主婦の友社
998円(税込み)
いやー、笑わせていただきました!本を読みながら「にやっ」とすることは多々あれど周りに人がいるのも忘れ、つい「あはっ!」と声を上げて笑ってしまうときの快感といったらありません。
このところ漫画家さんが自身の子育ての悪戦苦闘ぶりを描いた作品が多く出版されていますが、人気が高いのも深くうなずけます。やはり現実はフィクションよりもずっと面白いですからね。
大原さん宅の男の子二人が繰り広げるスペクタクルな毎日をユーモアいっぱいに描いた本作。うちの子は一歳半。お腹を抱えながら「魔の2才児」を迎える覚悟をさせていただきました。
●戸村飯店 青春100連発
瀬尾 まいこ 著
理論社
1,575円(税込み)
大阪の下町にある中華料理店・戸村飯店の一歳違いの高校生兄弟が主人公。東京に出て小説家を目指そうという兄、親の営む店を継ごうと決めている弟。性格も外見も正反対の二人が交互に一人称で語り、読者である私たちは、兄弟それぞれの心の内側を順番にのぞかせてもらっているような気持ちになります。
私もそうですが、ふるさとを一度離れ都会に出て、再びふるさとに帰ってくる道を選んだ方なら、この小説を読み終わった後はなんとも言えない切ない気持ちがわくと思います。でも、これもまたいいんです。やり直せないから、人生ですね。
(提供:信濃毎日新聞)





















