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topics 住民による地域づくり 南木曽自立への道(上)

(2008年3月25日)

 任期満了に伴う南木曽町の町長選と町議選は4月8日、告示される。町村合併せず単独での行政運営を選択してから迎える最初の町長選と町議選を前に、町を支える力となり得る住民自らの地域づくりの現場を検証した。

   ◇…………◇

 11日夜、昨年10月に発足した町まちづくり会議の2回目の会合が南木曽会館で開かれた。7地域の代表が2008年度の取り組みを紹介したが、町に地域づくり事業の補助金を申請したのは2地域だけ。住民アンケート実施など今後に向けた準備を進める地域もあるが「役員が間もなく交代するので、それから考えたい」「今の事業を継続するので精いっぱい」といった声が上がるなど、現時点での動きは乏しいようだ。

 2006年3月にまとまった町自立推進計画は、三本柱の第一に「住民との協働の推進」を掲げ、住民と行政がそれぞれの責任を果たすため、住民自治組織の構築が必要とした。その役割は、地域振興計画に意見を出すため1972年に町内7地域に設けた、全戸参加の各地域振興協議会が担うことになった。

 しかし近年、地域振興協議会の主な仕事は、各地域の要望を町に伝えること。各協議会の正副会長の多くは、区長が持ち回りで担っている。町は昨年6月、協議会に地域づくりを考えるよう呼び掛け、そのための計画書を出すよう求めた。また、協議会の意見を調整し連携して町長に提案できる組織として町まちづくり会議を設け、独自事業への補助金も新設した。

 ただ、昨年10月にまとまった計画書の具体的な要望は、まだ道路整備など身近な生活改良が中心。補助金は希望に応じて配分するが「各地域に10万円ずつ配った方がすっきりする」との声が上がるなど、各協議会は住民主体の地域づくりの方法をつかみかねている様子だ。まちづくり会議の委員の一人は「地域を自分たちでつくるというイメージづくりには、まだ時間がかかる」としている。

 町村合併や財政見直しを機に地域自治組織を整備する動きは、全国各地で広がっている。木曽町ではまちづくり条例を制定して旧町村ごとに自治組織を設け、各地域で自由に使える予算を配分。代表者の会議で町の予算案や重要な政策を町が事前に説明し、住民と行政が直結する姿を目指す。ただ、同会議の委員は団体代表が多く、積極的な住民が中軸になる足元からの自治の姿はまだ生まれていない。

 南木曽町のまちづくり会議の委員は各地域振興協議会の正副会長で構成し、全員が男性。町は、正副会長に委員を依頼したのはあくまで発足時の対応として、再検討も呼び掛けているが、具体的な人選はこれからだ。

 98年から村と対等な自治組織づくりに取り組む阿智村は2005年度、自治会活動支援金にモデル事業支援枠を設けた。同村の佐々木正義・協働活動推進室長は「住民の主体性を掘り起こすには、行政が刺激を与え続けないといけない」とする。

 住民の自主性を大事にしながら行政がどう地域づくりを支えるか。南木曽町は、自らそのモデルを作る必要に迫られている。

(提供:信濃毎日新聞)

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