大河小説「安曇野」を書いた安曇野市出身の作家、臼井吉見(1905-87年)の担当編集者だった作家利根川裕さん(80)=東京都=の講演会が23日、同市堀金総合体育館であった。臼井吉見文学館(安曇野市堀金烏川)友の会が、同会設立1周年を記念して開催。「安曇野」執筆の背景や臼井の人物像などの話に約100人が耳を傾けた。
利根川さんは「安曇野」第1部が連載された雑誌「中央公論」で臼井を担当した。「安曇野」の初稿を読んだ感想を「臼井の評論にほれていた自分は、大胆な切り口も斬新なものの言い方もない小説に戸惑った」と振り返った。細かな描写が多いことについては「近代の日本、信州を細大漏らさず記録したい、という思いがあったのだろう」と話した。
聴講者は「安曇野」の解釈や当時の反響について質問。臼井が広めた「安曇野」の名の由来について、利根川さんは「『あづみ』という語感に文学的なイメージを持つ『野』を選んで作ったのではないか」と答えた。
(提供:信濃毎日新聞)




















