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life 子育て支援、民間の力探る 人口増で山形の児童館手狭

(2008年1月23日)

山形村ふれあい児童館で放課後を過ごす小学生たち。人数が増え、4月からは近くの会議室も使えるようになる=15日

[山形村]

人口      8340人

面積      24.94平方キロ

歳出規模    31億3800万円

1人当たり地方債残高

        46万7600円

高齢化率    21.4%

製造品出荷額等 44億6400万円

   ◇

 松本市のベッドタウンとして宅地造成が続く東筑摩郡山形村は人口が増加している。2005年国勢調査によると、5年間の人口増加率は6・6%と県内トップ。子育て世代の転入が多く、14歳以下人口も16・3%(07年10月)と県内で3番目に高い。児童館は手狭になり、保育園の新設も検討されてきたが、今後の人口推移や財政を考えると、大規模な支出には踏み込めない状況でもある。民間の力を生かした子育て支援策を模索している。

 山形小学校や村役場に近い村ふれあい児童館。放課後、児童クラブに登録された子どもたちがここで保護者の迎えを待つ。1日平均利用数は約60人。多い時は80人ほどになる。05年度までは平均40人前後だった。保護者からは約300平方メートルのスペースが「狭い」と訴える声が出る。

 児童館側も、子ども同士がぶつかってけがをしないよう、遊び場所を細かく指示している。「自分のしたい遊びが十分できないストレスはあるかもしれない」と青沼瑞穂館長は感じている。

 4月からは、近くの村農業者トレーニングセンターの会議室(約50平方メートル)も児童クラブで使えるようになる。それでも、今後の利用増に追い付くか、不安が残る。

 保育サービスの拡充も課題だ。唯一の村立保育園は園児数273人で、県内最大規模。3歳未満児が増え、保育士の確保にも苦労している。昨年の村議会12月定例会でも「マンモス園」解消を求める声が出た。

 保育園を2つに増やしたらどうか―という論議は長く続いてきた。だが、村外で少子化による保育園の統廃合が進む中、緊急度から見ても国の補助が受けにくく、見送られてきた。村内に無認可保育園もでき、松本市の私立幼稚園に通う子どももいる。清沢実視村長は「村立保育園で園児が増え続けるとも言えない」と、増設には慎重だ。

 無認可園の利用世帯には村立園との保育料差額の7割を補助し、不公平感の緩和にも乗り出している。ただ、築後30年以上がたつ村立園の耐震診断結果が出る3月末、建て替えが必要になれば、増設論議が再燃する可能性もある。

 村の人口は約5000人だった1970年ごろを底に増加中。松本市境などで宅地が造成され、05年度まで10年間の住宅新築は約770戸に上る。「松本市より地価が安く、市内で働く若い人たちが新居を構えている」と村経済課。少なくとも今後10年は転入が続き、人口は1万人近くまで増えると予測する。

 ただ、長期的な人口推移や年齢構成は読みにくい。現在の人口増に任せて大規模な支出をすれば、将来どう響くか―。

 村は当面、財政負担の少ない、民間の力を生かした子育て支援を進める構えだ。来年度は18歳未満の子が3人以上いる世帯に、村内協力店で割り引きやポイント特典が付く「プレミアムパス」を発行する。誘客効果を期待する大型店の協力が得られる見通しだ。

 昨年9月には母親たちを中心に取り組む託児事業「ファミリーサポートやまがた」が本格稼働した。1時間500円(平日昼)の有償ボランティアに40人余が登録。月4、5件の利用がある。

 事務局の村社会福祉協議会に事業を提案した桜井京子さん(37)は、02年に松本市から転入した主婦だ。「託児だけでなく、地元の人と転入者、若い世代と高齢世代が交流する機会になれば、子育てしやすい村につながる」と期待する。

 民間企業や住民の力をどう引き出すか。村もアイデアと積極的な取り組みが試されている。

   (市川 健郎)

(提供:信濃毎日新聞)

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