先日、ボコボコにされてニュースになった芥川賞作家町田康は、無類の猫好きらしい。「猫にかまけて」に続く、猫エッセー第2弾が出た。
家にいる9匹もの猫の、日々の様子をつづっている。いや、猫じゃなくて、町田康が猫を溺愛する様子がつづられているといってもいいだろう。
猫を2匹飼っていた私としては、猫と話す様子や、「シャア」って威嚇してくる鳴き方とかが、すごく良く分かってかわゆい。
トラのつめを切った話は笑えたし、小さい黒猫エルが病気を克服するまでの様子にはハラハラした。著者がことさらに愛していたゲンゾーが急逝してしまった項に至っては、切なくて泣きそうになった。
猫に興味がない人にとっては「ふーん」くらいの本だろう。でも、動物を真剣に飼っている著者の描写は、心に迫るものがある。流行で動物を飼う人も、猫を捨てる人もたくさんいるみたいだけれど、動物を飼うことはもっと重たく、でも替え難いことだよなと愛猫を思い出した。
(講談社 1600円+税)=竹下綾・筆

















