【症状・けがの相談】
5歳の息子は、アトピー性皮膚炎です。かゆがって、夜も日中も、体中かいてしまうせいか、とびひになってしまいました。病院で診断したところ、飲み薬と塗り薬を処方されました。でも、なかなか治りません。どのように対処すればいいのか教えてください。
【アドバイス】
アトピー性皮膚炎の合併症の一つに、皮膚感染症があります。その中で最も多いのが、とびひ(伝染性膿痂疹(のうかしん))です。
健康な皮膚は、バリアーで守られていて、細菌感染することは、ほとんどありません。しかし、引っかいて傷になった皮膚は、細菌感染を起こし、とびひを生じやすくなります。夏に多い病気ですが、暖房を使う冬に見られることも珍しくありません。原因となる細菌は、主に黄色ブドウ球菌と溶血性レンサ球菌です。
治療は、抗菌薬の飲み薬と塗り薬が処方されることが多いかと思われます。重要なのは、飲み薬が効いてくれるかどうかです。抗菌薬に対する耐性化によって、初めに選択された薬が効かない場合があるのです。薬は、きちんと指示通りに使えば、2~3日で効果がはっきりします。効いてないようであれば、再診して、薬の変更が必要になります。
ご相談のケースのように治りにくい場合は、薬の効果を主治医と共に確認しながら、治療をしていくことが大切です。抗菌薬を使う前あるいは中断しているならば、とびひの部位を綿棒でこすって、原因細菌を調べてもらうのも一つの手段です。この結果が出るのには、2~3日かかります。
皮膚は、最低1日1回、手でせっけんをよく泡立てて、丁寧に優しく洗ってください。ジュクジュクしている場合は、シャワーがいいでしょう。かゆみも激しいようですから、もともとあるアトピー性皮膚炎の治療も、同時に十分行わなければなりません。
以上のことを踏まえると、治りにくいとびひは、数日ごとの経過観察と治療薬の検討が必要と思われます。(児玉央 小児科、アレルギー科医・児玉医院=長野市)
(提供:信濃毎日新聞)




















