1980年代にアラン・ムーアとデイブ・ギボンズが生み出したグラフィックノベル『ウォッチメン』。映画化不可能といわれてきた問題作が、『300<スリーハンドレッド>』のザック・スナイダー監督によってついに映像化された。
ニクソン大統領が失脚することなく、政権を握りつづけるもうひとつの世界。これまでケネディ暗殺やベトナム戦争などの大事件に関与し、歴史を動かしてきたマスクの自警団“ウォッチメン”のメンバーが狙われ、暗殺されていく。
善と悪をめぐってヒーローの存在を掘り下げていく視点は、クリストファー・ノーラン監督の傑作『ダークナイト』に通じる。スローモーションやCGを駆使した映像のインパクトはそれ以上といってもいい。
だが、原作の世界観を尊重した映画化には疑問が残る。現代から見ると、核戦争の危機にさらされる冷戦時代には、ギャップを感じざるをえない。★★★★★(大場正明・筆)
【データ】
監督:ザック・スナイダー
原作:アラン・ムーア、デイブ・ギボンズ
出演:ジャッキー・アール・ヘイリー、パトリック・ウィルソン、マリン・アッカーマン
3月28日(土)から全国公開

















